お題箱返信・1月まとめ
ありがとうございます!人と話すのは本当に疲れるねえ。人の世で頑張って生きていかないといけないの、辛いけど、ハグでこの苦しみを分かつ姿勢でいこう。
本当にお辛かったろうと、また今も辛い思いをされているのだろうと思い、私には相応しい言葉を言えるのか分かりませんが、とにかくまずは、私に向けてその経験を明かしてくれてありがとうございます。未熟ですができればその信頼に応えたく思います。
己の価値基準を信じられないということに関しては、このお題箱でも何度かそういう話題を受け取ることがあり、何かを好きになろうとしても「自分がこういうふうに思うのは過去のトラウマのせいなんじゃないか」「これはトラウマに支配されている証拠なんじゃないか」と不安に思う人は大勢いるのだと思います。私も似たように思うことはあります。
人間はそもそも周囲から良かれ悪しかれ何がしかの影響を受けずにはいられないもので、その点で言えば「完全に自分の中からのみ生じたもの」なんてそうそうはない。もし何かを好きになるきっかけが嫌な記憶と結びついているのだとしたら、それはすごく辛いことだ。だけど、きっかけという最初の一点だけでその後に経験した自分の感動や愛しさまで丸ごと否定することはない。仮に投稿者さんがゲームや漫画を好きになった最初のきっかけがそこにあるとしても、あなたはきっと、それだけではないはずだ。その後もそういうものを楽しい、好きだと思ったからこそ、今も好きで居続けているのではないでしょうか。
「私は傷によってではなく、私が愛したものによって私になっていく」。自分としてはそう信じ続けている。そのようにして自分自身の思いを信じることが、不安から逃れるための唯一の方法だと思っています(逆に言えば、自立的な自己認識を失ってしまうという現象自体が一種の後遺症であると思う)。
一つの提案としては、仮に最初のきっかけはトラウマと結びついているとしても、そこと「今、自分が、これを好きだと思っている」現在を切り離して考える姿勢を持つことが有効なのではないかと思います。本当に好きなのなら過去のその時期に出会わなかったとしても、あなたはいつかそれに出会って、同じように好きになっていたかもしれないのだから。
先に人は多くのものから影響を受けながら生きていると言ったけれど、反対にまた、100%全てが受動的なものであるということもあり得ない。哲学的には色んな立場があるけど私は自由意志の存在をある程度は信じてもいいと思っているから。あなたが自分自身の意思を信じてゆけるように願っています。本当に辛かったらお医者様の手を借りることも大事ですが、とにかく、強大なものと戦っている投稿者さんに平穏が訪れますように。
身も蓋もない話なんだけどこのあいだFGOで五億年ぶりに森宗意軒の話聞けてああこの数年の間に死ななくてよかったなと心から思った。辛い思いをしたことも数えきれないほどあったんだけど、5年以上前からこの話が見たいなーと思っていたから、ようやくその時が来る前に死んじゃわなくてよかったなと……。それは生きていてよかったと同義なんだと思う。
あとはやっぱり、ドストエフスキーを読んだ時とかは、これを読むためにだけでも今まで生きてきた意味があるなと思う。根本的に反出生主義者だから「生まれてきてよかった」はあまりないんだけど、一度生まれてしまったからには、死を選ばずに努力してきた時間には意味があると思いたい。それは外部にたいしてではなく、他でもない自分自身にとっての意味。これまで受けてきた苦しみをそれひとつで精算できるような経験は、私の場合神に結びついたものとフィクションの中にしかないと思います。
お教えいただきありがとうございます!!素材は交換できるの知ってたんだけど、あの欄に秘石もあることは全然覚えてなかったので助かりました。全部交換してなくなっちゃったのであとは頑張って修練場周回します(過酷)
「どうせ人間なんてバケモノだ」すごい……なんかこう、ただでさえこの世はうつろで我々は皆ニセモノだ、という雰囲気なのにイベのおかげで文脈加算されてあらま……という感じですね。地右衛門/伊織のイメソンを教えに来てくれる人間が自分のフォロワーにいたんだという嬉しさもあります。ありがとうございますね。
これはもう、受験の時期に風邪引いた?こちらは知りませんよ、みたいなことをする社会の制度が悪いので、絶対あなたのせいじゃありません。風邪ぐらいいつでもみんな引くのだし、インフルやコロナじゃなくても突然体調が悪くなることは人間の性質上避けられないのに、そういうことに不寛容な社会はまだまだ未熟であり不完全で許しがたい。社会を許すな(受験生に言うことだろうか、これが?)
それはそれとして、ご自分も大変だろうに友人のことで気を病んでしまう投稿者さんはとても優しい方なのだろうと思います。しかし受験生の方にとっては試験は人生全てを賭けるような出来事なのでしょうが、大人になると、人生ってそれひとつでどうにかなるものじゃないなと思うものです。ご友人にとっても、それは人生において数多く降り掛かる試練のうちのひとつでしかないし、言ってしまえば彼/彼女自身が乗り越えるべきことだから、投稿者さんが責任を感じることはないと思いますよ。だって風邪って何もなくても引く時あるし。
ご友人との関係が拗れてしまったのならお辛いでしょうが、今は受験期でストレスが溜まっているとしても、いずれ誰かのせいというわけではないと分かってくれる時が来るのではないでしょうか。というか、分かってほしいな……本当の敵は社会だと……。
高卒で幸せを手に入れた人もいれば大学を出たけど社会からドロップアウトしてる人間もいるし、人生は良くも悪くも受験だけでは決まりませんから、どのようになるとしても、投稿者さんもあまりご自分を責めず頑張ってください。応援しています!
キリスト教について、初心者の方には富田正樹さんの「信じる気持ち―はじめてのキリスト教」をお勧めしております!プロテスタント派の解釈が多めではありますが、信仰ってどういうこと?何を信じているの?みたいな基本的な疑問に対して簡潔に書いてくれており、読みやすく分かりやすいです。
もし文章を読み慣れていて、若干難しくても行けるぜという感じであれば、ピーター・L・バーガーの「現代人はキリスト教を信じられるか―懐疑と信仰のはざまで」から入るのもありかもしれません。というのも、現代日本で今からキリスト教を勉強するという人はほとんどの場合神を信じていないと思うので、どちらかというと無神論寄りの視点から書かれた本の方がすんなり受け入れられるかなと思うからです。
あと、キリスト教に限らず広く救済について書いている本で言えば、島薗進の「なぜ『救い』を求めるのか」がお勧めです。世界宗教と「救い」を書いた文学史の基礎的な知識が初級者向けにまとまっており、こちらもわりと読みやすい本だと思います。
一気に3冊挙げてしまいましたがお好きなところからどうぞというところでお願いします……信仰に興味を持っていただけて非常に嬉しいです。よき宗教学ライフを!
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